戦場は選べる!

 戦場を選ぶ。平たく言えば、どの部門に参加するかを選ぶ。


 読者選考突破を目指すのならば、部門選びにも手を抜いてはいけません。


 以前計算したことがあるのですが、読者選考突破に必要な星の数は、全体で見ると130を超えます。下手をすれば140です。


 「130?大したことないな」なんて言えるのは、ごく少数の大物だけでしょう。少なくとも、私の数ある小説でこの数字を上回っているのは、たった二作品のみです。(しかも一作品は創作論・評論なので参加不可)


 ですが、この数字は部門ごとに大きく変動します。


 例えば、異世界ファンタジーやラブコメなど、カクヨム内でも盛んなジャンルを取り扱う部門については、最低基準が星100以上というのもざらです。


 安全に突破するなら200は必要なんていう状況も、想像に難くありません。


 それに対し、例えば私が参加したエンタメ総合など、カクヨム内ではあまり盛んじゃないジャンルを取り扱う部門の場合、星の最低ラインは10程度にも下がります。


 宣伝や投稿の工夫、それに推敲などを怠らなければ、突破できるでしょう。


 このように、戦場の選び方で読者選考突破の可能性は大きく変動します。


 ですが、この時点でカテゴリーエラー(エンタメ総合に異世界ファンタジーを入れるなど)してしまえば、たとえ読者選考を突破できても次の選考で落ちます。


 つまり、異世界ファンタジーの領域だからこそ得られる力を、エンタメ総合に持ち込むことはできないということです。


 そう考えると、どうしても書きたいジャンルがある人にとって、この情報にはあまり意味がないようにも見えるでしょう。


 しかし、これには抜け道があります。


 例えば、異世界ファンタジーやラブコメの世界観でミステリーやホラーをやれば、人気ジャンルの集客力を持ったままエンタメ総合に参加することが可能なのです。


 こういう作品は読者選考だけでなく、次の選考でも有利となるでしょう。


 書きたいものを書くことと、読者に求められているものを書くこと。


 その両立は非常に難しくもありますが、これができれば、とても面白い作品が作れます。


 個人的な推測ですが、カクヨムコンテストは読者選考と編集部による選考を組み合わせることで、個性と普遍性を両立している作品を求めているのではないでしょうか。

 

 頑張ってください。

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