第5話、IFフロア解説回(後半)

そうして討伐したドラゴンたちはしっかりと多くの素材に変えたのである。



まずはドラゴンの鱗、ドラゴン肉、ドラゴンの皮、ドラゴンの骨そしてドラゴンの粉末などしっかりと分解して余すことも無く回収をしていた。



いくら魔物とはいえ命を奪っていることには変わりはないからしっかりと活用して死んでも納得させるようにしていた。



俺も死ぬなら最大限に活用されて死にたいからな、だからこそ俺は余すこともなく回収をしていた。



幸いな事に多くのドラゴンたちは俺の強さに怯えてしまったよか他のドラゴンたちは巣穴から出てこなくなってしまったが俺も無理に命を奪うべきではないとしてこれ以上は戦うのをやめて素材回収をしていた。



そんな事をしていると洞窟の天井に珍しい鉱石が見つかったのである。



あれも相場では高く取引されていたから回収をしたいなと考えていたが中々に採れない鉱石でまず、普通の人でピッケルなどしていたら間違いなく一日が終わってしまうほどに固いのだ。



その為に採れる量には限りがありその結果、高く取引される訳だ。あの大きさからするとかなりの金額になるのだけど良い飛び道具はないかなと辺りを見渡していると滅茶苦茶に良いものを見つけたのでそれを投げ飛ばした。



そうするとやはり目的の鉱石が落ちてきて見事に回収に成功したのであるがそれを見ていた三人が俺に対して問いかけてきた。



「あの・・・先程、何を投げ飛ばしましたか?私の目にはとても信じられないものを見てしまったように見えるのですけど」



「何って?当然なことに金になるトカゲ・・・ではなくてドラゴンを投げ飛ばして天井にあった鉱石を回収しただけど何か変わった所があったか」



変わっているところしかないと怒られながら言われてしまった。



何を言っている?普通にドラゴンぐらいなら投げ飛ばせるよな、君たちは初心者だから驚くかもしれないけど普通にドラゴンは投げ飛ばすよ。



そう言うとなら他にもできていた人がいたというのですかと聞かれたので俺は昔になるけどドラゴンを投げ飛ばすことなら2千人近く出来ていたよと伝えた。



その上に大将はドラゴンの中でも最強の伝説の邪龍、アジ・ダハーガを投げ飛ばしていたけどあれは流石におかしいけどさと思い出していた。



だって富士山よりも大きいあのアジ・ダハーガを投げ飛ばすなんて絶対に可笑しいから。



だからドラゴンなら大将の部下たちも出来ていたし何なら大将の教え子・・・二人しかいないけど出来ていたし。



・・・その一人が俺なんですけど。そこは気にしないで下さいともし教える事があればそう伝えようと決めた。



本当におかしいのはうちの大将だから俺はまだ普通の方だよ。それでもかなりの経験を積まないと駄目だけど。



そんな事をしていたら作業も終えたので最後の目玉でもあるやつでも行きますかと思い言葉に出し始めたのである。



「それでは作業も終えましたので最後のIFフロアのボスでも挑みたいと思います。ここがドラゴンの巣窟だったのでボスはタイラントドラゴンまたはヘルズドラゴンになると思いますので期待してみて下さい」



それを伝えるとまたしても他の者達が真っ青になりながら俺に対して話してきた。



「何を言っているのですか?相手はタイラントドラゴンまたはヘルズドラゴンってそれは本当に最強クラスの冒険者ではないと対応ができない怪物じゃないですか!!」



「?いや、そうはならないだろ。普通に経験がある冒険者なら倒せるだろう。ともかく俺が戦うから撮影をお願いするよ」



それを伝えると本当にこのおっさんは精神科に連れて行ったほうが良いのじゃないかと言われた。



前から思うけど俺ってそんなにおかしなことを言っているのかな。



そんな事を思いながら向かうとそこにはヘルズドラゴンが待ち構えており俺はヘルズドラゴンだったかと思ってみていた。



そう思いながらドローンに視線をやりながらこれからヘルズドラゴンと戦う事を話してヘルズドラゴンに関して説明をする事にした。



「それではこれから戦うヘルズドラゴンに関して説明を致します。ヘルズドラゴン、別名は地獄のドラゴンとも呼ばれているドラゴンですがその強さは地獄と呼ばれている割にはそんなに強くはありません。しかし、普通のドラゴンだと思って戦うと大変な目に遭ってしまいますのでその対策を教えながら戦えたらと思っております」



そう話している最中にヘルズドラゴンが大きな咆哮を上げていたせいで全然、話が聞こえないので俺は今は説明しているから黙ってろ!と言いながら俺はヘルズドラゴンに重い一撃を与えて黙らせた。



全くもこちらは撮影しているのだからそんな大声だと見ている方にも困らせるなと思いながら説明を再開させようとしていたらコメント欄から奇妙なコメントが寄せられた。



コメント欄

・あの〜その大切なヘルズドラゴンが既に倒されているですけど?

・いやいや、どんな威力だっただよ、先程のパンチは!?

・先程から何を見せられているのか分からなくなるですけどこれは何の動画?

・もう非常識しかないのだけど、どんな環境で育ったらこんな事になるの

・嘘、動画だろ。調べれば分かる事だよ

・←残念ながらそのツールで調べたけど本当の動画らしい。それを見て余計に分からなくなった。

・ツール使って余計に分からなくなるってこの動画以外ないだろうな。



何を言っているのだと思って振り向くとそこには完全にあの世に逝ってしまったヘルズドラゴンが横になって倒れていた。



これってもしかして放送事故!?かなりやばいじゃないかと思って冷静に分析を開始した。



〜脳内分析開始〜


放送事故→この動画に対して低評価→この子達のチャンネルに大きな被害を与える→子供たちに被害を与える→あの世で間違いなく大将が激怒→岩盤行き不可避になる→死ぬ


※ここまでの思考回路の時間、僅か2秒!!


〜終了〜


た、大変だーー!!何とか全力で保身に走らないと大将に岩盤行きにさせられるー!!



何とかしてこの動画を建て直さないと間違いなくあの世から大将が現れて岩盤行きされて殺される!!



何か何か何か何か良い方法はと思っていると急に腹が空いたのか音が鳴り響いて俺はこれだー!と料理をして誤魔化そうと考えたのである。



と言うかこの方法しか思いつかなかったと言うべきか、料理にはある程度に自信があるのでそれで何とかするしかないと大将に岩盤行きにされたくないとして保身満点の考えが纏まり行動に移し始めた。



「ヘルズドラゴンが急に倒れてしまったので予定を変更して料理でも致しますのでもし気になりましたらもう少しばかり視聴をお願いします」



それを伝えると面白かったのか予想よりも良い反応が返って来たので良し今の内に料理を開始するぞと考えてここは比較的に簡単に出来るヘルズドラゴンの肉を使ったやつにしますかと纏まった。



「それでは急遽と言うことになりましたが料理を始めたいと思います。まずは下処理としてヘルズドラゴンの肉についている血抜き作業から入りたいと思います」



そう言ってから俺はヘルズドラゴンの血抜き作業を始めた、これらの作業は昔からやっていることなので慣れているから何事もなく終わらせた。



次に肉の血抜き終えたのでまずはヘルズドラゴンの肉を焼いてから酒、みりん、醤油、砂糖少々など混ぜ合わせた特製のタレを作り焼き終えたヘルズドラゴンの肉をそのタレに漬け込み始めた。



最後に蒸す事をして完成となる、少なくても不味くはないからと思って他の素材を見て考えていた。



その間にも残ったヘルズドラゴンの骨を有効活用する為に骨で出汁を取り始めた。



ヘルズドラゴンの骨には体力や耐久力を上げてくれる魔素が多く含まれているので上手く摂取すれば守備力や体力の上昇にも繋がるのでそんな意味でもかなり良い。



もちろんヘルズドラゴンの骨は武器としての加工にも大変使えるので売り物にもなるので良さそうな骨は大切に保管して残りは料理に使う事にしていた。



そうして料理を作っているともしかしておじさんは料理とかできるのですかと聞かれたので答えるのだった。



「まあな、昔はこう見えていろんな料理を作っていたぐらいだからそこそこに自信はある方だよ。でも社会人になってからは社畜としての期間が長かったからその期間は全くも料理などはできなかったけど」



そんな過去を思い出しながら料理を作り終えて食べてみてと言って健くんたちは食べてみると滅茶苦茶に美味しいと感想を言ってから食べていた。



良かった、美味しそうに食べているからこれは少なくても低評価はないだろうと思いながら見ていた。



それにしてもあんまり腹が減っていないな、やはりあの程度の相手では相手にもならないから体力を消費などしなかった。



思っていたよりも弱すぎて放送事故にもなったしやはり普通に撮影する為にはもう少しばかり下に潜る必要があるがそうなるとこの子達のレベルが足りないからな。



・・・ならこの子達のレベルが上がれば問題はないという事だな。そうなれば近いうちにレベルアップさせる為に共にダンジョンに潜るのも悪くはないかな。



それにお金になりそうな素材とかも手に入るかもしれないから一石二鳥という感じかな。



そんな事を考えていたらコメント欄に今から多摩川ダンジョンの入り口に向かうのでその食事を少しだけでも良いから分けてくれませんかと言うコメントを見つけて俺はそれに答えた。



「それでしたら今から別の料理を作りますのでそちらでよろしければ来ても大丈夫ですよ」



そう言うと何か多くの者たちが来ると言い出したのでならば作ってあげますかと思いながらまたしても料理を始めた。



今度はヘルズドラゴンの細かい骨と肉を混ぜながらすり潰して肉団子を作りそこに加熱をしながら味付けをして最後に甘辛いソースをかけて染み込ませた。



ダンジョンから出る頃には完成しているだろうからお楽しみにと言ってからダンジョンから出る前の最後の楽しみである宝箱を見つけた。



今回は3つしかなかったので前回、健くんにダーツとの勝負に負けたのでこの前の約束通りに宝箱を譲る事にした。



すると健くんが本当に良いのですか、あれは半分冗談だったのにと言ってきたので返した。



「いやいや、こちらは本当に楽しめたから構わないよ。それにこれから君たちには強くなってほしいからこれぐらいは人生の先輩として譲るよ」



そう言うと健くんに対して恵美ちゃんや鈴谷ちゃんの二人がおじさんとそんなことをしていたなんて聞いていないですけどと言って話していた。



まぁまぁ、今は宝箱の中身が気になるから開けてみてと言って健くん、恵美ちゃん、鈴谷ちゃんに言ってから俺は3人を見守っていると宝箱からなかなかに良い武器が出てきたなと思っていると三人とも何かあ然としてみていた。



まあ、初心者からすればかなり良い品物だろうから気持ちは分かる。



すると健くんが本当に良いのですかと聞いてきたので無論と返事をしてからそろそろ帰りましょうかと言ってダンジョンを後にするのだった。



外に出ると俺たちを待っていた人たちに先程の肉団子を振る舞って美味しければそのお礼として良ければ動画の宣伝とかお願いしますとして伝えておいた。



ここまですれば低評価は少ないだろうし大将に岩盤行きにされることは無いから安心して俺は家に帰宅をするのだった。

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