第29話

「…は?


ヤだし、拒否」




やっとマトモに金髪オールバックの男の子に反応したかと思ったら、即行の拒否だった


それに驚く金髪オールバックとフレッド


そしてそのまま演習場まで行こうとしていたら何故かフレッドにまで止められたのでしょうがなくその場に立ち止まる




「………何?」


「いや、ティオナットさん!?


この学校では決闘申し込まれたら絶対拒否出来ないんですけど!?」




フレッドの渾身の突っ込みもティオナットにとってはどうでも良い事




「あっそ


じゃぁ、1人で頑張って、オールバックさん」




頑張って引き留めようとしていたフレッドはティオナットのその言葉に思わず吹き出す


それに怒り出すのは金髪オールバックの彼




「な……っ!!


僕の名前はオールバックではない!!」


「え?


違うの?


ていうか名前名乗らなかったから今日来たばっかりの俺が知るわけないじゃん


何?


それとも、名乗らずとも世界中の人たちが自分の事知ってるとでも思ってたの?


何それ、どんだけ自意識過剰の自己中で自分大好き人間なわけ」




最後にはとても馬鹿にした笑みを金髪オールバックの彼にプレゼントしてあげる


それにツボって横で笑い続けているフレッド


正直うるさいから、足を思いっきり踏みつけると「ひぎゃあ!!!」と、面白い声で鳴いた


それに小さく失笑すると、フレッドが恨みがましい目で見てきたが、そんな事知らないフリ




「っ!!!


ぼ、僕の名前はジェラルド


ジェラルド・ラングフォードだ!


そこの庶民が言った様にこの学校では決闘の申し込みは断れないんだ!


だから今日の放課後大人しく僕と決闘して二度と外に出てくるな!!」


「めんどくさいなぁー…


今日の放課後…?」


「そうだ!


第2闘技場で待ってるからな!


来なかったらお前の不戦敗だからな


覚悟しとけよ!!」


「あー、はいはい


じゃぁ、もう授業遅れるから早く行くよ、フレッド」




足を抑えて未だに蹲っていたフレッドの襟首を持って引きずって行く


因みに授業には間に合った


フレッドが傷だらけだった事なんて俺は知らない

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