第18話

ティオナットは空腹に目が覚めた


ぼんやりする頭で目覚し時計を見ると針は2時過ぎを指していた


こりゃお腹も空くわけだ… とティオナットは納得する


大体3時間くらいだろうか、ティオナットはそのくらい寝ていたようだ


今日は平日だから食堂は今の時間開いていない


ニコラスから貰った地図にはそういった細かな事まで書いてあったのでとても助かっている


食堂は、平日だけ朝の7時から8時半までと、昼の11時から13時までと、夕方の16時以降しか開いていない


休日は朝の7時から23時まで開いているらしい


食堂は開いていないが、お腹は空いた


ティオナットはしょうがないから何かを作ろうとベッドからのそりと這い出てきて、キッチンに立つ


ティオナットはボックスの中に手を入れて何かを取り出した


それは、ファイアドラゴンの肉だった


ファイアドラゴンとは、討伐ランクSSの高ランクの魔物で火属性を得意とするドラゴンだ


ドラゴンなどの高ランクの魔物の肉はとても高価で美味い


ティオナットはまたボックスから取り出したフライパンに薄く油を引いて火にかけて、

フライパンがある程度温まった所で塩胡椒で味付けをしたファイアドラゴンの肉を入れる


ジュウッ と美味しそうないい音がした


ティオナットは肉がいい感じに焼けたところで火を止める


そしてまたボックスから取り出した皿にそれを置く


フライパンに残っていた肉汁も皿に置いた肉の上にかける


これでファイアドラゴンのステーキが出来た


ティオナットは居間のテーブルに皿を置いてソファに腰掛ける


パチンっ と手を合わせていただきますを呟いてステーキを食べ始めた


ステーキは肉が柔らかく、とても美味しかった


ティオナットは食べ終わると皿とナイフとフォーク、フライパンを洗ってボックスの中に仕舞う


そしてお茶を飲んで一息


今のティオナットには何もすることがなかった


だから、何をするでもなくただぼんやりと時間を過ごす


そこでふと、思い至る


ニコラスから制服を貰っていない事を


きっとニコラスは仕事が忙しくて忘れていたのだろうと自己完結し、ティオナットはニコラスに念話を入れる




[ニコラス、まだ制服貰ってなかったから明日の朝貰いに行くね


7時半くらいに着く様にしとくから


仕事頑張って、じゃぁね]

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