第25話

ボクは普通の女子高生…


じゃあない、かな?


ボクは何時も一人


学校の誰とも喋らない


だってボクは“普通”じゃないから


皆とは違うから


そう気付いたのは、中学の頃


そこら中に変な化け物がいるのに皆、気付かない


あんな怖いモノがいるのに…


ボクだけが違うと気付いてから、ボクは一人になった


寂しかったけど、皆を傷つけたくなかったから


ボクから離れた


でも、高校1年になって少しして、下校してたら気を失ったんだ――




気付いたら、そこは全く知らない所だった


そこで見たのは、だだっ広い平野の中


何1つない“無”の世界だった………


だから、ボクは本当に一人になったんだ って思った


そしてその時、思い出したんだ


ボクがこの世界に来る前に何となく、口にしたコトバ…




神華「――――我は神を保ち、信ずる者也――――」





“あのコトバ”を言ったら、また光に包まれた


その光が眩しくて思わず目を瞑った


この時のボクは、“一人になりたくない”、“一人はイヤ”


ただ、その一心だった


一人はこわいから


ボクが目を開けるとそこには、5人のヒトがいた


瞳も髪も燃え上がるような真紅、すっきりとした目鼻立ちに、意志の強そうな眉の、細マッチョな男性


銀に近い碧色の髪に青い眼、まるで水面の様に凪ぐこのとのない表情が、まるでこの世のモノではないかの様な、綺麗な男性


太陽のように光り輝く金髪に、猫を思わせるような金色の眼で、つり目が特徴の可愛らしい、恐らく男性


色鮮やかな森林を思わせる翆色の髪に、深く知性を携えたようなエメラルドグリーンの眼の、綺麗な男性


長い白髪を1つに纏め、綺麗な黒眼が全てを見透かすような、それでいてどこか儚く消えそうな印象の男性


皆、初めて見る顔だった




神華「キミ達は誰…?


さっきまで此処に誰も居なかったのに……


此処は何処…?」


?「私達は、貴女から産まれた…


私の名は翠龍


此処は今まで貴女がいた世界とは全く違う世界だ」


神華「ボクから産まれた…?


いや、でもキミ達成人してるでしょ?」


翠龍「成人…?


あぁ、二十歳以上の者達の事か…


私達は貴女の“願い”によって産まれたのだ


歳などない


それに貴女はこの世界の創造主、貴女の言葉を借りるなら


貴女がこの世界の神だ


その創世神である貴女から最初に産まれ、貴女から5つ、別々に力を貰った私達は五つ神


その中で水を司るのは私、翠龍だ」


神華「………」




青い綺麗な男性が丁寧に答えてくれたが、今一ピンとこないし、上手く理解出来ない


ボクが神…?


しかも、ボクが彼等や世界を創った…?


意味が解らない


これは都合の良い夢…?

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