第52話

まさか、まゆが極道に捕まってるなんて思いもしなかった。


確かにまゆの義兄は捕まり、親父さんの会社は倒産した。


そのため、闇金に手を出したんだろう。


俺のところに金の工面に来ると思っていたが、多分まゆに金をせびりにきたんだろう。


だから、まゆは今後俺に迷惑がかかると、俺の前から姿を消した。


なんとか、工藤飛鳥と言う極道から、まゆを助け出さないといけないと、


考えを巡らせた。


その頃、私は夕飯の準備をしていた。


私が唯一作れるメニューはカレーだった。


カレーはみんなが褒めてくれた。


そこに、工藤さんが帰ってきた。


「お帰りなさい、今日、カレー作ったんですよ、食べますか」


「あっ、いい匂いだ、でも食べられるのか」


「ひどい、工藤さんはいつもそうやって意地悪ばかり言うんだから、だから彼女出来ないんですよ」


「それなら、まゆがなってくれよ、俺の彼女に」


「それは……ダメです、極道の彼女なんて、私には無理です」


「何にも難しくないぜ、毎晩俺に抱かれてればいいんだ」


「はい、ご飯食べますよ」

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