第12話

「そうだな、さてとまゆはこの部屋を自由に使って構わない、明日必要なものを買いにいこう」


「ちょっと待ってください、私はアパートを借ります」


「はあ?」


「だってやっと自由の身になれたんですもの、本当にありがとうございました」


「まゆは俺の婚約者だ、勝手は許さない」


「婚約者って、もうお芝居は終わりです」


「芝居じゃない、まゆは俺と結婚するんだ」


「え〜っ、うそ」


「うそじゃない、まゆは俺が嫌いなのか」


「そんなことはありませんけど、結婚って、私は祐志さんをよく知りません」


「俺を運命の人って言って、抱かれたのに」


まゆは顔を真っ赤に染めて恥ずかしがっていた。


「なあ、俺と付き合ってくれ、それで俺を好きになったら結婚しよう、どうだ?」


まゆは少し考えていた。


「分かりました、でも祐志さんはなんで私と結婚を望んでくれてるんですか」


「まゆとのセックスの相性がいいからだ、毎晩お前を抱きたい」


 まゆはまたしても顔を真っ赤にしていた。

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