祐くんのお祖母様の家を案内されて、祐くんを送って来た。

「お祖母ちゃん、ただいま」

「祐くん、お帰り」

祐くんのお祖母様は、祐くんをぎゅっと抱きしめた。

とても心配していた様子がありありと伺えた。

「お祖母ちゃん、痛いよ」

「あら、ごめんなさい、でも良かった、すごく心配したのよ」

孫は目に入れても痛くないと言われる位に可愛いと聞いた事がある。

祐くんが、学校から帰って来なかった時のお祖母様の気持ちは計り知れない。

「祐が大変お世話になりまして、ありがとうございました、颯さんから伺って、ご連絡感謝致します」

「とんでもありません、ご挨拶が遅くなりました、涼風　凛と申します」

「祐の祖母でございます、颯さんは義理の息子にあたります、いつも気遣いしてくれるんですよ」

祐くんのお祖母様はとても恐縮している様子を見せた。

「そうですか」

「あのう、凛さんは颯さんのお知り合いの方ですか」

そうですと答えようとした言葉を祐くんは遮った。

「お祖母ちゃん、凛ちゃんはパパの恋人なんだよ」

祐くんのパパの恋人と言う言葉にドキンと心臓が跳ね上がった。

「そうでしたか」

お祖母様は微笑んで答えた。

私は慌てて否定した。

「違うんです、唯の知り合いで・・・」

そう言いながら顔が真っ赤になるのを感じて、焦りを感じた。

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