第66話

そして、何事も無く臨月を迎えた。

産婦人科の先生と話し合いの結果、高齢出産のリスクを考え、帝王切開での出産になった。

手術の日、俺は雫に付き添った。


「大丈夫だよ、目が覚めた時、もうチビ助は元気な産声を上げて、雫の目覚めを待っている」


「そうですね」


手術が始まった。

なんの問題も無く、チビ助は元気な産声を上げた。

病室で雫は麻酔から目覚めた。


「雫、大丈夫か」


「チビちゃんは?」


「元気だ、安心しろ、よく頑張ったな」


雫は安堵の表情を浮かべた。


しばらくして、看護師さんがチビ助を連れて来てくれた。


「可愛いな」


「本当に」


「名前考えたんだ」


雫はびっくりした表情を見せた。


「冴木峻助、俺の名前にチビ助の助で峻助」


「いいと思いますl


「峻助、よろしくな」

俺は雫と峻助を守っていく。

これから、いろんな困難が待ち受けていようと、乗り越えて見せる。


私は峻を支え、峻助を育てて頑張っていく。


「雫、これからもよろしくな」


「峻、こちらこそ峻助共々よろしくお願いします」


二人で見つめ合った。

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