第七章　告げられた真実

私は峻に妻である自覚を持ってと言われ、峻と契約関係である事を忘れそうになった。

そんな幸せも永くは続かないまさかの展開を予想する事は出来なかった。

ある日、峻のマンション前に高級車が横付けされ

買い物に出かける私を呼び止める声がした。

「雫」

聞き覚えのある声に振り向くと、そこには琉が立っていた。

「琉」

琉は私に近づき「久しぶり、会いたかったよ」と声をかけた。そして・・・

「雫、迎えに来たよ、帰ろう」

琉は私の手を引き寄せ、車にエスコートする。

「待って琉、ごめんなさい私、峻と結婚したの、だから琉について行けない」

琉は驚きの表情を見せた。

私の左手の薬指の指輪に目が止まり、「どうしてだ」と怒りの口調で私を責めた。

「ごめんなさい、でも自分の気持ちがはっきりわかったの」

私は自信を持って答えた。

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