第30話

私は琉に峻の元に戻る事を告げた。


「どう言う事?子供に取って血の繋がりがある父親がいいに決まっているだろう」


そんな事わかってるけど、峻が好きなんだもん、

離れてみてよくわかったの。


私は心の中で叫んだ、口に出しては言えない事を


「琉、ごめんね」


私は琉の元を飛び出そうとドアの方に向かった。


琉は私の腕を掴み引き寄せた。


「雫、行くな、僕の側にいてくれ」


琉は私の唇を塞いだ、突然の事に固まってしまった私は、どうする事も出来ず、琉のキスを受け入れてしまった。


「雫、僕が雫と子供を守るから結婚しよう」


「琉」


琉は切ない表情で私を見つめた。


そして私の頬を両手で挟み「雫、信じてるから」

とキスをした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る