第9話

マジかよ、俺のせい?


そんな矢先、俺は親父に呼ばれた。


「翔、お前、またアメリカに行ってくれないか」


「どう言う事だよ」


「アメリカの支社が人手不足で、お前に戻って欲しいとのことだ」

アメリカ、このままじゃ、静香と会えなくなる。


でも、静香にとって、俺はいない方がいい存在なのかもしれない。


俺は親父に言われた通り、アメリカに渡米した。


いつ、帰って来られるかわからない。


でも、俺は静香を諦めてはいなかった。


月曜日、私は出社すると、辞令が張り出されていた。


『経理部 真壁 翔 この度アメリカ支社の勤務を命ずる』


えっ?アメリカ、真壁くんアメリカに行っちゃったの?


私のせい?どうしよう。


「あのう、本郷部長、真壁くんの辞令なんですが、もう、アメリカに行ってしまったんでしょうか」


「ああ、先週末に渡米したよ」


「そうですか、私、謝りたかったんですが、突き飛ばしてしまったんで」


「そうか、真壁のアドレス預かっているんだが、渡してくださいと言っていたぞ」

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