第14話

会社では、あれ以来、龍斗は社長と秘書の関係以上は入ってこない、また新のことも聞いてこなかった。


そんなある日、まどかは体調不良で仕事を休んだ。


起きられなくて心細かった。


新はそんなまどかを放っておいて、遊びに出かけた。


「新、今日は私のそばにいて、お願い」


「子供じゃねえんだから、寝てれば治る、俺に頼るなよ」


そう言って、まどかを置き去りにして部屋を出ていった。


まどかは涙が止まらなかった。


私、何やってるんだろう。


そう言えば、生理きてない。


いつから?


カレンダーを見ると、もしかしてと嫌な予感が脳裏を掠めた。


新とは三年前から身体を重ねていない。


この一ヶ月だって、一度も……


社長の子供?


えっ、社長は避妊しなかったの?


どうしよう。


社長以外考えられない。


でも、今更、あなたの子供ですなんて言えない。


言ってどうするの?


あの時、社長に抱かれた時、嫌じゃなかった、身体が熱って、すごく感じて、


先を求めていた。

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