第ニ章 元彼の企み

第11話

「私はなんでも大丈夫です」


「そうか」


「あのう、明日お休み頂けますか」


「どこか行くのか」


「彼のアパートに荷物取りに行かないと……」


「元彼だろ?俺も一緒に行ってやる」


まどかは驚きを隠せずにいた。


次の日、龍斗はまどかと一緒に、元彼のアパートへ荷物を取りに出かけた。


まどかは龍斗に車で待ってるように伝えたにもかかわらず、一緒についてきた。


「社長、一人で大丈夫ですから……」


「二人の方が早いだろ、余計なものは持ってくるな、俺が服とか買ってやる」


まどかは社長の言葉に戸惑い始めていた。


えっ、社長は甘すぎるよ。


それに恋人みたいなこと言ったり、恋人みたいな行動したり、何を考えてるのかさっぱりわからない。


まどかはアパートの鍵を開けてドアを開いた。


そこには元彼の立花新が立っていた。


「まどか、帰ってきてくれたのか」


「新、何言ってるの?仕事はどうしたの?」


「なんかつまらなくて辞めた」


まどかはため息をついた。


「また?」

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