第81話
牢獄の鉄柵を掴み、ガタガタ音を立てる裕太郎。
足で蹴飛ばしたり、時には頭を打ちつけたりした。
頭から、おびただしい血が流れた。
「組長、もう限界です、このままだと、若頭は壊れます」
山城組長に報告したのは、工藤だった。
「もう、見ていられません」
工藤は裕太郎の元へ向かった。
「若頭、組長に詫びを入れてください、そして、山城組のために
心を入れ替えて、働いてください」
工藤は牢獄の鍵を外した。
「さあ、若頭、一緒に組長の所へ行きましょう」
その瞬間、裕太郎は工藤を羽交い締めにした。
裕太郎は工藤に自分のスマホを持ってくるように言った。
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