第53話

胸の膨らみにキスをすると、ブラを持ち上げて、乳房を舐め回した。


「いや、今日はやめてください」


「乳首が立って、気持ちいいと言ってるぞ」


下着の中に手を入れて、秘所に触れた。


「下もこんなにも濡れて、俺を欲しがってるじゃないか」


くるみは背中をそり返して、感じていた。


そして、つい我妻のことが脳裏をよぎると、我妻の名前を口にしてしまった。


「ああ、気持ちいい、我妻さん」


その瞬間、その場の空気が凍りついた。


山城のくるみを抱く手が止まった。


くるみはハッと気づいた。


我妻さんの名前を口にしてしまった、しかも山城さんに抱いてもらっているこの瞬間に……

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