第四章 山城裕太郎の抱擁

第32話

ひとみは驚きを隠せなかった。


山城は言葉を続けた。


「くるみが俺の女になるなら、借金はなしにしてやる」


「えっ」


「その代わり、お前の自由はなくなる、キャバクラは山城組管轄のところで働け、我妻とは会うな、そして、俺が与えたマンションで、俺を満足させろ、他の男に抱かれたら、命はない」


ひとみは考えていた。


「もし、山城さんが私に飽きたら、私はどうなるのでしょう」


「借金はないんだから、キャバクラで働いた金で将来を考えろ」


「期間はあるのでしょうか」


「俺がお前に飽きるまでだ、これから試してみないか」


山城はくるみを連れて、ホテルに直行した。

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