第67話

二人で診察室に入ると、中は白で統一された広い空間の部屋だった。


机を挟んで、パソコンを前に、女性の先生が座っていた。


「どうぞ、おかけください」


「夕凪由梨さんですね」


「はい」


由梨は先生に何を言われるのかオドオドしていた。


「お隣にいる方をご紹介頂けますか」


由梨は健吾の方に向いた。


(なんて言えばいいのかな)


「西園寺組、若頭の西園寺健吾さんです」


「そうですか、由梨さんにとって、どのような方ですか」


由梨はどう言えばいいか迷っていた。


すると先生が口を開いた。


「では、質問を変えます、西園寺さんは由梨さんにとって大切な男性ですか」


由梨はすぐに答えた。


「はい、とても信頼出来る大切な方です」


由梨の言葉に健吾は照れて頭をかいた。


「そうですか」

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