第57話
「親父はこの商店街が好きだったみたいだな」
偶然にも美希もこの商店街がお気に入りだったなんて、ちょっとビックリした。
俺も普段は商店街は利用しないが、美希に連れて来られて、なんか温かみを感じた。
店通しで歪み合う事などなく、かえって協力し合って、助け合って全ての店を同じように盛り上げていこうとしていると感じた。
確かにこの場所のビル建築は弊社に取って、利益を生むことは揺るぎない事実だ。
しかし、このままビルの建築と商店街とこの場所でやっていくには無理がある。
商店街の立退をしないでビル建築も進めるためには、ビル建築の場所を変えるか、ビルの規模を縮小するか、俺は悩んでいた。
ビルは一階に店舗を入れ、地下に駐車場を作り、二階から上は住居スペースと考えている。
店舗を入れることで、商店街は大ダメージを受けるだろう。
ビルの全ての住人が美希のように商店街を利用するとは限らない。
下手をすれば、商店街を利用していた客もビルの店舗に流れる可能性も歪めない。
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