第34話

えっ何を言い出すの?私辞めさせられちゃうの?

どう言うこと?もう何がなんだかわからない。

そして彼の口から出た次の言葉は想像を遥かに越えた事だった。


「藤城を俺の妻として迎える、それなら会食やパーティーに同席出来るな」


「はい、しかし、結婚は一人では出来ません、藤城さんの返事はちゃんといただいておりますでしょうか」


「まだだ」


「では藤城さんから良いご返事をいただいてからになります、きちんと手続きが済んでから発表の段取りになります。社長になると言うことは大変な事です、わがままは通りません」


初めて見た、彼が反論出来ないところ……

なんか可哀想になって私はとんでもないことを口走った。


「私、社長のプロポーズお受けします」


私はなんてことを言ってしまったのだろう。


そして鏑木建設社長鏑木蓮の結婚報告会見が決まった。

どうしよう、今更だが私が蓮さんと結婚なんて……

しかも結婚会見って、しかもテレビ中継なんて。

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