第二章 強引な求愛

第21話

「俺は美希が好きだ、だからキスしたし、抱きたいと思った、大好きな気持ちが溢れそうだ、やっと巡り合えたんだ、もう離したくない」


「急にそんな事言われても信じられません、私社長よりひと回りも年上です、からかうのはやめてください」


「からかってなんかいない、愛を語る上で年の差は関係ないだろう、どうしたら信じてもらえるんだ」


彼はドアの向こうで必死に私を口説いている。


「今日はお引き取りください」


「駄目だ、このままじゃ帰れない、俺のマンションに行って話しよう」


彼はずっとドアの向こうで叫んでいる、これでは隣人に何を言われるかわからない、彼は黙って帰ってはくれないだろう。苦肉の策でドアの鍵を開けて、彼を部屋に招き入れた。


ドアを開けると、彼が目の前に立っていた。


「中に入ってください、ご近所迷惑ですから」


彼はすぐに私の部屋に入り、抱き寄せた。


「誰にも渡したくない、俺を好きになってくれ」


急な社長の言動に戸惑いを隠せなかった。

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