第10話

楽しい、彼女とのたわいもない会話は何て楽しいんだ。


俺は彼女にぞっこんだった。


俺は次の目標に向かって進み出した。


社長の座を親父から奪う事だった。


俺は勉強のためアメリカへ渡米した。


彼女に会えない事は胸を引き裂かれる思いだが、彼女との結婚に向けての第一歩だから、根性見せる時と自分に言い聞かせた。


アメリカに渡米する前に、望月と呑み明かした。


「望月、俺は彼女と結婚するからな」


ろれつが回っていない、俺はあまり酒は強い方ではない。


それに引き換え、望月はめっぽう酒に強い。


「まっ、頑張れ、そう言えば彼女、旦那とか恋人とかいるかどうか聞いたか?」


「旦那とか恋人?あっ聞くの忘れた」


「何やってるんだ、彼女、旦那や恋人いたら、お前の入る余地なしだぞ」


「奪えばいいじゃん」


望月は大きなため息をついた。


「おい、蓮、バカな事言ってるんじゃないぞ、そんな事出来る訳ないだろう」


俺は急に酔いが覚めて心配になってきた。

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