第2話

俺は鏑木蓮、鏑木建設会社の御曹司である。


親の脛をかじり、何も考えずに遊んでばかりいた。


親父の会社は継ぎたくないと、バイトの日々を送っていた。


そんな俺に喝を入れるかの出来事が起こった。


バイクで事故を起こし、意識不明の重体に陥った。


しかも俺はRHマイナスの血液型で、普段から親父に懇々と言われていた。


事故を起こして、輸血が必要な状態は避けなければいけないと……


俺は輸血が必要なくらいの重症だった。


しかもたまたまRHマイナスの輸血パックが足りないと言う事態に陥った。


俺の命もここまでかと思った矢先、輸血を申し出てくれた人物がいた。


俺の命の恩人、藤城美希だ。


俺は目が覚めたとき、俺の顔を覗き込んでいたのは東條だった。


「蓮様、大丈夫ですか」


「ここはあの世か?」


「いいえ、蓮様は助かりました」


そう答えてくれたのは親父の秘書である東條だった。


まだ、頭がぼーっとする。

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