第13話

信長はマミの腕を掴み、引き寄せた。


「帰るぞ」


そう言ってマミの腕を引っ張った。


「待て、信長、マミはお主の女か」


信長は信玄の言葉に反応した。


そして、信玄の方を振り向き、言葉を発した。


「俺の女に手を出して、命が助かっただけありがたいと思え」


信長はマミの着ていた着物を脱がせ、自分の持ってきた着物を羽織らせた。


そして、肩に担ぎ上げて、その場を後にした。


外に出ると、馬に跨り、城をめざした。


「信長様、降ろしてください」


「お前の意見は聞いておらん」


信長は馬を走らせた。


城に到着すると、家臣が心配そうに集まってきた。


秀吉、政宗も近づいてきた。


「お館様、ご無事で」


信長はマミを担いだまま、城内を進んだ。


「助けて、秀吉さん、政宗さん」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る