元いじめられっ子の転生令嬢は、悪役令嬢を助ける。

望月宵

プロローグ

反撃の狼煙

 豪華なシャンデリア。

 綺麗に磨き上げられた大理石の床。

 派手な装飾が施されたカーテン。

 そして、噎せ返るような甘い香水の香りと……



「ルシナ・オリヴェーティオ!貴様を、今日こんにちを持ってこのミネルバ王立学園から追放する!」


 この煌びやかな空気をぶち壊す、物騒な大声。

 皆がこの騒動の根源である者に注目する中、私は一人、扇子で口元を隠してクスリと微笑む。

 私の視界の先に映るのは、シャンデリアの光を浴びて凛と立つ、一人の麗しき御令嬢。


 さあ、舞台は整ったわ。

 あなたを邪魔するものなどもういない。

 存分に暴れてしまえばいい。






 反撃開始よ。悪役令嬢様。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る