奈落の果ての記録係

望月宵

開幕

地獄———




そこは、この世界の奈落の果て。


この世の罪人が、最後に行きつく終焉の地。


瘴気渦巻く荒野の真ん中。


そこに聳え立つ、紅い魔宮。


城門に高々と掲げられた看板には『閻魔宮』の文字。


そう、ここは閻魔宮。


死者の魂を裁くための、死の裁判所。


閻魔宮の中は常に慌ただしく動くものたちであふれている。


なぜならば、死んだ全ての魂が、この閻魔宮にて裁きを受ける必要があるからだ。


故に閻魔宮は年中無休。


今日も今日とて、閻魔宮の裁きの間では、閻魔大王による裁きが下されているのだった—————

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