1話(桜)
「百合のこと借りるよぉ、俺が先に予約したから」菫くんの気持ち知っているはずなのに
こんなにも苦しい。百合ちゃんは自然と色んな人が寄ってくる不思議なオーラみたいなものを持っていた 私もそのオーラに惑わされた
うちの1人。百合ちゃんは話しやすくて一緒にいるのは心地いいし私よりずっと綺麗な心を持っている 正直言って羨ましいし入れ替わりたい。私は菫くんが好きいつもと違うところにすぐに気づいてくれるし場の雰囲気をいつも和やかにしてくれる 気づいたらもう好きになってたでも、菫くんが百合ちゃんのこと好きなのも知っていたそして 百合ちゃんが香澄くんが好きで香澄くんが私のことを好きなことも。でも 私は4人で一緒に過ごすのが好き
だから気づかないフリをした。それなのに
百合ちゃんは私たちを避けるようになった
なんで?って疑問ばかり私はいつもみたいに
4人で仲良くしたいだけ。「百合ちゃん最近私の事避けてるよね。私何かしちゃった?」
勇気を出して百合ちゃんに声をかけた。「避けてないよ、勉強で忙しいだけ。じゃあ私図書館行かないといけないから」すぐに嘘だってわかった。百合ちゃんは嘘をつくのも人を傷つけるのも苦手だから「なんで?
避けてないならもう少し一緒にないようよ」
百合ちゃんの腕を掴んだ。ちゃんとこっちを見て、本当のことを教えて。私は百合ちゃんのことが好きだから百合ちゃんのことを
知りたい「ごめん。本も返さないといけないし やること沢山あるから……本当、ごめん」
そう言って百合ちゃんは私の手を振り払った
そして物凄く傷ついた顔をした「百合ちゃん……酷いよぉ。私はただ、4人でまた仲良くしたいだけなのにぃ」酷いのは私のくせに。なんで嘘をつくの?なんで傷ついた顔をするの?そんなことが頭の中でぐるぐる回っていつの間にか泣いていた。 百合ちゃんに本当のことを言って貰えないのが悔しい 嘘をつかれるのが悲しい 傷ついた顔をしていて辛い。
「ずっと、見てたけどさ」後ろから香澄くんが来て百合ちゃんを怒った「桜が可哀想だろ!」なんでこうなるんだろう?「違う!
百合ちゃんは悪くないよ」百合ちゃんは
泣くのを堪えてるからか唇を噛んでる。
4人で仲良くしたいのってそんなにダメなの?
私の行動全部裏目に出てる「ごめん。桜 私が悪かった」悪いのは私なのに百合ちゃんに
謝られて香澄くんは自分が正しいって顔して
こうなるなら 無理して呼び止めるんじゃなかった。百合ちゃんの後ろを見ると菫くんが
近づいてきてる 目で助けてと訴える。
「あれ?3人ともなぁーにしてんのっ」
いつもの明るい口調で菫くんが来てくれて
安心したのと謝りたいけど謝れない空気が
苦しくて床を見つめるしかなかった。
「えぇ〜教えてくれても良くね?まぁ、
いいや。」そう言って百合ちゃんの腕を
掴み「百合のこと借りるよぉ、俺が先に予約したから」と行ってしまった。ありがたいと
いう気持ち半分 すごく苦しい「桜?」
香澄くんが心配そうな顔で私を見る。
「……私ただ 4人で仲良くしたいだけなのに」百合ちゃんに許してもらえなかったらどうしよう?気づいたら私は廊下を走っていた
「桜、待って!」香澄くんが追いかけてくる
「そんなに百合が大切なのか?百合は桜を
泣かせたのに」「大切に決まってるでしょ!百合ちゃんは悪くないの!」香澄くんも
傷ついた顔をした「香澄くん、助けてくれたのは嬉しかったよ。」下駄箱から2人の背中を
見つめる「でも 見てたならわかったでしょ、私が悪かったこと。百合ちゃんが悪くないこと 可哀想なのは百合ちゃんなのに」考えずに言葉が次々と外へ出ていく 止められないくらい 我に返り「ごめんなさい、八つ当たりして。」と香澄くんに謝った 香澄くんは遠くを見つめた「いや、僕が悪かった。明日直接
百合に謝るよ」私はただただ胸が苦しかった
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