タイトル[勇者の剣を抜いてしまってそれの相談を友人にする]

絶望を超越するもの

タイトル[勇者の剣を抜いてしまってそれの相談を友人にする]

「勇者の剣を抜いてしまったんだがどうすればいいと思う?」


「それは勇者として世界を救わないといけないんじゃ無いのか?」


「だよなでも俺はそんなことをしなくは無いんだよな」


「それはそうだろうな、だけれどこの世で魔王を倒すことが出来る

勇者の魂を引き継いで現れる存在はただ一人、お前だけだからな」


「俺以外に魔王を倒せない、魔王は世界を滅ぼすだから

俺は絶対に勇者として立ち上がらないといけないだけれどやはり嫌だな」


「そりゃあ嫌だろうな、勇者とは過酷な運命を歩むもの

お前のやりたいことはきっと何一つとして生涯でできることはない

そうもう決まってしまったんだ、それにもう国は準備をしているんだろ」


「そりゃまあ勇者の剣を抜けるかどうか15歳になる歳の時に

国の偉い人に見られながら確かめるのがこの世界の慣わしだからな

今だってこの部屋の外に凄い人たちが大量にいる、そしてこの俺は

この会話を最後にもう二度とお前と会うことはできないだろう」


「そうだろうな………最後にお前はこの私と何がしたいんだ?」


「そうだな、今ここでお前に何かもらってもそれを持って行くことはできない

だから俺は最後に一つの絶対に忘れられない、思い出をもらって行くとする」


「それは何だ?」


「それはそうだな……………昔からのこれで最後としよう」


「チェスか?」


「そうだ、俺が今のところ4割勝っていて

お前が6割勝っている昔からずっとやってきた遊びだ

俺たち二人が友達になるきっかけにもなった遊びだ」


「私たちの思い出の最初がこれで最後もこれか」


「それこそが俺たちて感じがしないか?」


「まあしないでもないよ」


「…………それじゃあ始めようか最後の戦いを」


「ああ」


そうして二人はチェスで戦ったその結末は勝者は伏せておくが

だが一つだけ一つだけ言うのであれば二人とも笑って別れて行った。

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