第32話

「どこに行くの?」




NATSUは、玄関で、


「東京にはhideたちと行ってくれ」


と、今田さんに伝えると、また、私に″ 早く来い ″と、手招きをする。



「はぁ? 明日のラジオ公開間に合うのかよ?」


「あぁ、たぶん」



私を再び車にのせ、勢い良く走り出した。




ほんとうに忙しい人だな。





「 " 妹 " 連れて東京には行けないからな」


「……見ず知らずの 、さっき出会ったばかりの女に親切なのは、なぜ?」




敬語にならないように気をつけながら、キレイな横顔に聞いてみた。





「……なんでかな、

初めて会った気がしなかったから?」




「…………………」



な、ナンパ?


じゃないよね?




だけど、



私と同じ……。



NATSUも、なにか、私に感じ始めている?







" 過去 "に入り込んだことーーー




もしかしたら、これも" 運命 "なのかと思ったりしながら、


ドキドキする胸を押さえた。









これって恋?

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