第2話

「愛ちゃん、ずっとさみしかったねぇ…」




親族のおばちゃんたちが 私の手を握り、号泣する。






高校三年生にして ″ 喪主 " となってしまった私。



シングルマザーだった母……。




私が小さい時から入院していた母が亡くなってしまった。



ずっと親戚の家にお世話になっていて、

都会の大きな病院でしか治療できなかった母にはあまり会えなかった。




ただ、

若い時の写真を使った遺影を見れば、


" 女優さんみたいにキレイだった人 "



おばちゃんたちが幼い私に話してたのは 間違いないんだなと思ったくらいで、

涙もろくに出ないまま 葬儀が終わってしまった。











「私にお父さんはいるの?」



聞きたいことも聞けないまま、母は消えてしまった。

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