第51話

うさぎ「あ…あのね!」


射沙波「ん?どうした??」



うさぎ「これ、知り合いから聞いた話

    なんだけどね…」





――――うさぎが長く、

      想いを募らせた夜―――――…


心の中で膨らんでゆく想い


この想いが心の中で成就できるなら

いくらでも膨らませるけれど


いくら膨らんでも距離が縮まるわけではない


膨らんだ大きさよりも

伝えることの方が遥かに大切かもしれない


想いは伝えるもの


届けて初めて伝わるもの



想いは伝えることでしか成就できない



伝え方は問題ではない



どんな伝え方でも

届けさえすれば 響いて鳴り 反響する



想いを届けた軌跡が

 糸になって繋がっていくと信じ――…






うさぎ「射沙波くんだったら…

    もしも自分が好きな人以外から

    告白されたら…


    迷惑 …って思うかな?」



射沙波「告白されたら…?」






―――――うさぎ にとっては今言える


精一杯の言葉だった―――――…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る