第11話

ギギギギ…ギギ…



重々しい扉が開くと、

そこは暗闇が支配する黒の世界だった



冷気が流れ込んでくる…


8月だというのに、鳥肌が立ちそうだ



アトラクション上の演出なのだろうが、

本当にどこを見回しても光がない


キョロキョロしていると

方向感覚が狂いそうだ



うさぎ「イザナミくん、いる?

    いるよね??

    お願いだから離れないでね??

    本当に…!」


わたわたと手探りしながら

次の扉を探している様子が伝わってくる…



ドン!


うさぎ「きゃっ!」


と、俺の背中に顔がめり込んで来た



射沙波「おお、ワリぃ!

    大丈夫か??」


うさぎ「うん、ヘーキ…」



と言いつつ、うさぴょん は俺の

右腕にしがみついてきて…



射沙波「おっ…!」



うさぎ「ゴメン…イザナミくん

    こうしてていい?」


射沙波「あぁ…


    暗いから、離れるなよ?」



うさぎ「 (あぁ〜〜…

     ホラーなのか、なんなのか

     わからなくなっちゃうよ〜!


     この状況…


     真っ暗でめっちゃ怖いけど…

     今、すっごくすっごく

     ドキドキしてる…!) 」

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