第8話

“さ2"の地点に向かう途中、


あなたは8軒ほど古民家を訪ねた。



いずれも呼びかけに返事はなかったもの

の、玄関に置いてあったメモ帳と筆記用具

を手にする事ができた。



異常事態なのだから、そのへんは

やむを得ないと割り切れば良いだけだが、



申し訳なさそうにしながらも、

誰もいない家に対して 軽く会釈をして

からメモ帳を持ち出していたあたり、

あなたの人のよさが垣間見える。







民家脇の電柱に“さ2“と書かれているのを

確認し、近くの民家の庭にあった石の上に

座したまま、そのメモ帳にペンを走らせる。




到達した地点を 

そのまま記しているようだ。




――――――――――――――――

訪問ルート

――――――――――――――――

あ1、あ2 (商店街?)

さ2☆   (城下町?)

――――――――――――――――




あ1、 あ2 さ2 等は

地点の番号を表しているとして…


☆マークは何の意味があるのか?


ペンを☆マークの所でトントンと

叩いている様子から、そんな風に

思っているのだと、見て取れる。

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