第355話
――――――――――――――――――――…
「よぅし、始めぇっ!!」
体育教師・伊奈の合図でゲームがスタート。
皆一斉にところ狭しと敷地内を動き回る。
伊奈以外の教師達が手分けして隠した
カードを、次々と見つけ出す生徒たち。
「男子トイレに隠してただとぅ!?
つまり、男子しかGETできない
イコール、公平性に欠けるから
ジョーカーとかでは無いと見た」
「これは舐めてるな
グラウンドの真ん中に堂々と
目立つように箱に添えて置くとは…
ウチらジョーカー狙いとしては
避けとくか…?」
「フラッグポールのとこ見て!
旗立ててない所にカードっぽいの
見えない?
これ、ロープ引いてけばいいのかな?」
カード探しに夢中なチームが多い中で…
「紗綾ちゃん、夢華ちゃん、琴乃ちゃん、
こっちは、
俺、海斗と…
宜しく!」
「こっちこそ宜しく〜
大丈夫かな?
見つからないかなぁ?」
「物陰だから、見張りながらだったら
大丈夫っしょ?」
これみよがしに、
プチ合コンを始めてしまうチームも…。
―――――…
一方で、東山チームが動けば
周りの視線も動き…
「あっ! 坂本くーん!
こないだテレビ見てたよ〜!
握手だけ、いいかな?」
「うん、いいよ
(ゴメン、糸…
コレは不可抗力だから…) 」
「ねーねー、坂本くんって
彼女いるのー?」
「ゴメン!
カード見つけないと…」
ワラワラと湧いてくる坂本ファンを
人気の無い場所を攻める東山チーム。
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