第271話

「いずみちゃん、


 これから わがままなお願い事、


 ひとつだけ言うね?」








『うん…


 いいよ…。


     聞かせて?』















「いずみちゃん、


 ずっと 大好きでした



 僕と、結婚を前提に


 付き合っていただけませんか?


 宜しくお願いします」








『えへへ…


    嬉しい…



 嬉しいよ、 ジュエルくん…。



 嬉しいのに… 



 すっごく泣きたい…




 うっ…  うぅっ…




          …はい






   ・・・はいぃ…っ・・・


 

     喜んで…


    お願い しますぅ… 』








「ありがとう…


 

  あり が  と ぅ… 」




ジュエルの目には、大粒の涙。


頬を伝う涙を拭う泉水も、

涙に濡れていた。





「いずみちゃん…


 僕は、

 いずみちゃんを 幸せにしたい…


 一生、一緒に居たい


 …だから、死なない…」





『私も…


 私が、ジュエルくんを護るよ


 1人で頑張らなくてもいいの



 わがままでもないよ



 一緒に、生きていこ?』







「もう…


 僕の傍から 離れないでほしい


 

 どこにも 行かないで…」







『どこにも行かないよ…


 ずっと、ジュエルくんの傍にいる



 私も 大好きだよ』







「うっ…


 うぅ… ぅっ…



 絶対に… 離さないよ…」






いっぱい泣いた。


心の底が見えるように。



涙が心の底を隠すことないように。

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