第228話
「あ… あ… あ…」
異能者達に捉えられながら、
泉水を失うことで
溢れる悲しみという感情。
その上で、マグマのように湧き上がる
怒りの感情。
心の中に、泉水という日常があった。
泉水と居ることの幸せがあった。
それを一生、守りたかった。
守るべき日常、守るべき人たち。
それが、幼き日に授けられた
白いニゲルの花と重なり合って、
像を結び…
しかし、
守るべき日常に 突如として
放たれた銃弾。
心の何処かに、亀裂が走る。
白い花が…
赤く、青く、
灰色に…
暗く…
重なって…染められて…
記憶の中に存在する
あらゆる色が 1つの色に向かって
収束してゆく。
漆黒…
闇…
深淵…
…光を逃がす事の無い、
完全なる黒。
「殺す。」
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