第221話

『それは…


  つまり、


      私の 命…!?』





「ほぼ正解としましょう。



 彼のエンドピースは

 まだ白の余白を多く残している


 これでは覚醒には程遠い…



 だが、一度スイッチを入れてしまえば

 白は黒に染まって行く。


 

 あなたには、そのきっかけに

 なってもらいたいのですよ」





ジュエルは 守るべき人が

危険に晒された時、頭の中が黒い感情で

埋め尽くされてしまう。



それを防ぐのは、

自身でニゲルの花と称している

守るべき人たち。



守るべき人とは、

施設の人々や、クラスメイト、

そして 泉水。




ジュエルが黒い感情に染まることなく

生きていられるのは、守るべき人たちが

居てくれるから。



だが、もしも 守るべき人たちが

壊されてしまったら…



ジュエルは黒に染まり、

二度と元には戻れなくなってしまうだろう。




ユーレギンの狙いはここにある。






『だからって、

 そう簡単にやられる私じゃないわ!


 試してみなさいよ!』




泉水が持ついくつかの刃。

それは魅惑の力、空手による打撃、

交渉術、ナイフ術、

スタンガンや催涙スプレーなどを駆使した

護身術、数学的知識… 

それら複数の刃を総動員させて、この場を打開しようとしていた。

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