第200話

「脳内に埋め込まれていく瞬間は

 実に神秘的でしたよ?


 そうですね、

 人が 人を超える瞬間…

     とでも言いましょうか」




ユーレギンと名乗る男は、

遠くを見つめるような目で

目元に笑いジワを作りながら語る。





『あなた、黒鎌と繋がりがあるのね?


 しかも、

 そんな人体実験に立ち会えるほどの

 深い仲…!』





「人体実験?


 とんでもない


 …あれは、新しき生命の誕生!



 人からの脱却!



 記念すべき、

   神への第一歩!!



 そう言っていただきたいですねぇ」





両手を広げ、語気を強めるユーレギン。

側近と思われる人たちはピクリとも動かない。





『(イカれてるわね…


     …相当)』




「僕を捉えて、


 そこにいる7人に加えようって

 考えてるのかな?


 …それとも、


 殺して中身を取り出すってこと?」




「ほっほっほっ…



 いいご質問ですねぇ?



 それもいいでしょう



 記念にお答えして差し上げましょうか」

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