第125話

「かつて俺に、

 黒いニゲルの花をくれた人がいた。


 その黒鎌かみは、俺にこう言った」




 "レイ、お前の力は 黒い感情によって

  開放される。


  神に選ばれし力だ。


  その黒い感情は、影だ。


  この花のように、


  一生、お前に寄り添って離れない


  決して消えることも無い"





 「・・・その言葉は、俺の根源だ。



  …ジュエル、


  いずれお前にもその言葉の意味が

  わかる時がくるだろう。


  お前のニゲルの花も、

      ・・・やがて黒に染まる。」




(黒い感情…   影。



 それを押さえるのではなく、

 さらに重ねてしまうのか…。



 暗闇の中で、黒薔薇はどう映る?



 夜に溶け込む?


 それとも、闇夜に映える? )







「警告音、

 俺が来ても鳴らなかっただろう?」




「!!」






「それもその筈


 後継者を潰すつもりはないからな」






(台苑条さんは、僕に危害を加えない?



   だから 鳴らなかった…)

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