第76話

正直に話してくれてありがとう、

いずみちゃん。


政府の諜報員になれば、

僕の危険回避能力を調査する代わりに、

自分の出生の秘密も調べられるし、

じいちゃんたちの手助けも出来る…

…ってことなんだね?



   それなら、いいよ。



でも、出生の秘密は

正直どうでもいいって思ってる。


だって、僕の親はじいちゃんだし。

じいちゃんがいて、施設の仲間たちがいて、

それだけで感謝しかないよ。



とりあえず一気に話しちゃったけど、

他に知りたいことあったら何でも聞いて?



…―――――

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