第71話

『そ…そうね


 簡単に言えば、

 私と同じ、諜報員になってほしくて

 スカウトしにきたってことよ


 ジュエルくん、お顔キレイだし

 声もいいでしょ?


 だから私の上司のリサーチで見つけて、

 是が否にでもスカウトしたいらしいの。


 見た? その書面に書いてある待遇…』




「でもさぁ、そんな人なんて他にも

 たくさんいるでしょ?

 

 どうして僕なの?


 実は、他にも理由があるとか?」




ドキッ!



(この子、やっぱり鋭い…。



 孔雀畑さんが一目置くんだから、

 それはそうよね。


 少し、

 しっかり話さないといけないかしら。)



『実は昨日、ジュエルくんのお家に

 行ってきたの。ちょうどジュエルくんと

 入れ替わりだったけどね』



「そっか、じいちゃんに聞いたんだね?

 僕がよくくるこの場所」



『ごめんね…こんなことまでして


 それと、ジュエルくんのことも

 教えてもらったわ』



「うん、別にいいよ?

 知りたいことあったら、何でも話すし」



『あなたはとても賢い子…

 

 だから遠回しに話しても無駄のよう

 だから、隠さずに話すわね』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る