第44話

児童養護施設じどうようごしせつ・ゆかりし園




ジュエルは久しぶりに自宅へ帰ってきた。


門をくぐると、周りの庭にはたくさんの花が咲き乱れており、花の周りには、ネームプレートが添えられている。




「ただいまぁ」





「おぉ〜、ジュエル

 帰ってきたか〜!


  みんな寂しがっとるぞ?


  なかなか帰ってこんから…」




玄関から入るや否や、

白髪頭の老人がジュエルに声をかけてきた。




「ごめんね、じぃちゃん…


     なかなか帰れなくて」





「…いいんじゃよ


 それより、何か冷たいものでも飲むか?


 外は暑かったじゃろう?」




話しながら廊下を進み、冷蔵庫が置かれた部屋に立ち寄るジュエル




「ありがとう、麦茶 自分で取るから

 大丈夫だよ」






コト…



 コポポポポ…



   ゴクッ…  ゴクッ…






「ふぅっ…


 家で飲む麦茶は 美味しいなぁ」

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