2. その声と…

第24話

――――――――――――――――――――…



孔雀畑くじゃくばたけさぁん!

 私、本当に危険だったんですからね〜?』



「はっはっは!

 だから言ったろう?


 卒倒しないように気をつけなさい

 …って」



『そ〜ですけどぉ…

 見ると聞くとじゃ、大違いっていうか…』




1日目、泉水のミッションは失敗に終わった。



作戦会議室に戻ってきた泉水に対し

上司の孔雀畑は、ほら見ろ、という顔

で泉水をイジり倒してきた。



(確かにまんまとやられてしまった

   けどさ…。)




「まぁ、焦らないことだ…


 どうせ最後は… ね?」




バンッ!!!




両手で孔雀畑の机を叩き、

ずい!っと身を乗り出す泉水。


大きな瞳を一層見開いて、顔を迫らせ

心の声が口からアウトプットされる。




『はぁ〜〜ぁ!?


 フザけないでもらえます!??


 イケメンと、イケメン嫌いが

 最後にはくっつくとか!???


 つまんなっ!!!!


 何ですか!? それ!!?


 バカにされてるみたいで

 イライラします!!』




「おぉ…怖っ


 そんな息を荒げて言わんでも…


 君の悪い癖だぞ…?」




言ってしまってからいつも我に返り、

すすす…と、乗り出した身体を戻す。


怒りスイッチを入れた直後、器用にも

やっちまったフェイスに早変わりさせる。





『あ… またやっちゃった…



 …ちょっと 興奮し過ぎました…



 ごめんなさい…』





「ははは、わかってるよ?


 じゃあなんで、

 男性に任せなかったのか?


 …だよね?」




泉水の上司、孔雀畑は思考を読むように

質問してもいないことを的確にはじき出してくる。




『はぁ… それは思いましたけど…』




「危険だからだよ


 男性なんかを彼に向かわせたら」




(孔雀畑さんのリサーチはスキがない…


 おっしゃっていることは間違いない

   だろう)






『かしこまりました…


 引き続き このミッション、


 …私にお任せくださいませ』

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