第21話

(高校が高校だけに、

 どんなのが来ても驚かないように

 心の準備だけはしてきたつもり。


 なのに…


 寝起きの顔は子猫のように無垢で、

 あまりにも天使のお姿すぎて


 ここが危険な場所であることも

 これから話すことも、

 なんだか どうでもよくなりそう…



 半開きの目のおかげで卒倒せずに済んだ?


 覚醒したお目めで見られてたら、確かに

 ヤバかったかも…そんな気がする…


 そのお顔は反則ね、確かに…


 "イケメン嫌いの私" が

 そう思えるのは…重大な反則よ…?



  その反則行為に、イエローカード!)





「くぁ… 


 センセ、 今何時…?


   アレ、センセいないのか」




大きく伸びをしながら、

教卓のほうに向かってそう言った。



ジュエルクン、おはよー!

    よく眠れた〜?」



「さっき、浜西が名回答してさぁ

 

 そのあとファインプレーして

 アイツ、どっか行っちゃったよ」



「センセー? アレ?

 さっきまで廊下に居たのになぁ」




竹宮先生は・・・

泉水が胸のボタンを外した5秒後から

ずっと、そのまま廊下でしゃがみこんで

立ち上がれなくなっていた。


大人の事情で。

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