深い夜に

第33話

――――――――――――――――――――…



月曜日、晴れ渡る空の下



登校時間になり、正門の前にはたくさんの

ダークスーツを着た人。




「「「いってらっしゃいませ


      征十郎様!!!」」」







『行ってきます!


   今日もよろしくね!



     いつもありがとう!』










「ぅおお!?


    征十郎さま??」




   「征十郎様が…


      初めて 御言葉を!??」



「・・・しかも笑顔で!!!」





「「「うおおおおおお!!!」」」





使用人たちは大いに湧いた。



黒鎌家に務めて初めて見る征十郎の笑顔。



仕える者の屈託の無い輝きに胸を打たれ、



快晴の空にもかかわらず、

黒鎌家正門前に大雨警報発令中。



付き合いの長さに比例してか、

師団長のサイトウが1番泣いている。



「ぜいじゅうろうざま…


 ありがだぎ・・・じあわぜ・・・!


 

 うぅー…!  ぁうぅ〜!… 」

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