射沙波くんの恋歌

第63話

第一試合

C班 vs D班

試合はサッカー経験者の殿群（とのむらし）

がいるD班が優勢にゲームを支配し

イザナミ率いる(?)C班は

早くも劣勢を強いられていた

射沙波

「クソっ！　

　　　　なかなかやるぜ

　　　　ムラシのヤツ・・・！」

殿群

「ここは通さないよ！

　　　イザナミくん！」

射沙波

「チっ・・・

　　　　スキがねぇ・・・！」

ケアル

「イザナミくん！　

　　　　こっち！！」

射沙波

「おし！　

　　　　ケアルたのむ！！」

左サイドからケアルのいる中央に

ボールを展開！

殿群が前に出ている分、

ゴール前に大きなスペースができている！

松田

「いっけ～イケイケ行け行けケアル！」

ケアル

「急に応援？

　　　　・・・はっ！」

ケアルが横を見ると、

篠崎（しのざき）　嘉暖（カノン）が

祈るように手を組んで

自分を見ているのがわかった

ケアル

「（カノンちゃんが僕を見てる！！

　　　　　僕、

　　　　　小学校のときにサッカー

　　　　　やっててよかった！

　　　　　いいとこみせなきゃ！！）

　　　　うおおおおお！！！」

ザシュッ！！！

ケアルが蹴ったボールは

ゴールキーパー魚沼の左脇を通過し

左隅のネットに突き刺さった！

ケアル

「うおおおおおおおお！！！！！！」

篠崎

「わぁ！すごぉい！」

湯方

「はいったぁ！！」

築野目

「おぉ、やるぅ」

射沙波

「ナイッシューーー、ケアル！！

　　　　そして、ナイスパス、俺！！」

松田

「ケアル、

　　　ワンダフォォォォ～～～！！！」

結局、この1点を守り切ったC班が

準決勝へ駒を進めた