第4話

淡い期待を持ちながら席につく

1-6メンバーは 期待とは裏腹に

変な緊張感をもつことになった


そこへ、剃り残したヒゲが目立つ

緑色スーツ男がやってくる



「よっし、ひとり除いて みんな揃ってるな


 これからホームルームを始めるぞー」



男は身長200cmの

筋肉質な体型の持ち主だった



マーカーをとるやいなや、

ホワイトボードに向かって

黒いラインを小慣れた感じで走らせた



キュ・・・ キュキュ・・・ キュ・・・



「花学へようこそ!


 1-6の担任の 木森林きもりばやし 樹々じゅじゅ

 これから1年間、よろしく頼む」



”木” 多っ  …と誰もが思った



「それから、

 俺は家庭菜園や園芸が趣味

 なんだけどな・・・

 ”花だけじゃなく、

 生徒の面倒見もいいですね”

 なんて よく言われている


 何か困ったことがあったら必ず

 俺に言ってくれ


 ・・・それじゃ、

 さっそくみんなに自己紹介

 してもらおうか・・・




 ・・・じゃぁ、出席番号順にいくぞー


 1番は・・・ 

 まだ来てないから、

 2番の君だな?


 (せやった! 

 いきなりコイツやったわ)」




周りの緊張感が増してゆく

これは入学早々、

何か起こるのでは?

という予感しかなかった





射沙波

「ん? 俺か・・・」





ガタっと立ち上がり 口を開く悪男






射沙波

射沙波いざなみ 結楽ゆらです。

    みなみチュー出身、


    得意科目は音楽です


    よろしくおねがいします」










イヤ 真面目マジメか!!!







クラスの80%は心の中でツっ込んだ







「意外と いい人だったりして・・・」


「顔もかっこいいし、

 今度話しかけてみよっかな」


「案外高校では真面目に過ごすのかもな」



何気ない自己紹介で

好感度が上がった射沙波だった

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