第41話

3年が待つ校舎裏へ到着した





近藤

「おう・・・

   遅かったじゃねぇか


   逃げ出しちまったかと思ったぜ??」




射沙波

「ワリーな・・・ 

    ちょっとオモシレーイベントが

    あったもんで 

    つい遅刻しちまった・・・」



近藤

「今頃、

   安藤のヤツがヒメサキって1年ワンねん

   ボコしてる頃だ・・・


   俺も今からテメェをフルでボコして

   やっから、

   楽しみにしてなァ・・・?」



射沙波

「アンタ、

    一人で待ってるだなんて

    律儀なヤローだな?


    さっきの安藤ってヤツとは

    大違いだ・・・!」



近藤

「な? 何だと!!?


   まさか、 

   オメー・・・ 安藤を・・・??」




射沙波

「まぁな・・・ 

    俺の手下が軽~~く

    やっちまったぜ? 


    軽~~~くな…」



姫崎はイザコザに巻き込まれないように

校舎の陰から様子を伺っている


その姫崎をちらりと見て

射沙波の口元がニヤリと上がると…




姫崎

「(アイツ・・・

    そのセリフを言うために

    オレを連れてきたな??


    人を犬みてーに!!


    さっきはジョーダンかと

    思ったけど・・・!!)」








3分後・・・








射沙波

「いやー・・・ 

    結構強かったっすね、センパイ」



近藤

「バカヤロー・・・ 

   テメーのが強すぎだろ・・・!


   ホントに1年か??」



射沙波

「いいの何発ももらっちまった・・・


    イヤ、

    マジでセンパイ強かったっすわ」



近藤

「ワリーな、イザナミ・・・


   俺ァ 安藤と違って、

   後輩をイビるつもりはねーんだわ


   ・・・ウワサの男と、

   サシで勝負してみたかった

   だけだった・・・


   堪能できて ウレシーぜ」



射沙波

「なんか、

    思ってたのと違って

    イイ人っすね・・・」



姫崎

「終わったみてーだし・・・

   オレは帰るぜ・・・」




するとそこへ・・・



「あーーー!! またケンカね??

 まったく、

 そんな毒にも薬にもならないこと、

 よくやるわね!?」



射沙波

「あんだよ、

  ここテニス部の近く

  だったのかよ・・・!


   あれ、

   仮入部? 見学??


   …のわりにテニスウェアまで着て

    やる気満々だな!」




織原

「もー、

   近所でウワサになると

   アタシまで気まずいんだから

   カンベンしてよね!?


   ・・・あー、 

   ・・・こちらは?」




姫崎

「あ、ヒメサキっす・・・ 


   ドモ・・・ヨロシク…」




織原

「ヒメサキくん、はじめまして!


   あたしは織原 萌歌、

   コイツは面倒な奴だけど、

   友達になってくれてありがとね!」




射沙波

「保護者か オメーは!

    

    ・・・まぁ、

    さっき知り合ったばっか

    なんだけどよ」



姫崎

「オリハラモエカさん・・・

   

   ヨロシクね


   (白いテニスウェア・・・


     …似合ってる…) 」




織原

「こちらこそ、

   よろしくね~~!」




ずっキューーーーん!




ニコッと笑い、頬にできたえくぼが

とどめを刺すようにヒメサキの心を

打ちぬいた




姫崎

「ほえ~・・・」




射沙波

「オマエ・・・


   そんなキャラだったか??」





――――――――――――――――――――…



(コイツとよくツルむようになったのは

 このトキから



 俺は本気で家来が増えたくらいにしか

 思ってなかったんだが



 思えばこんトキから、コイツの様子は

 おかしかったもんな・・・



 ずーーーーーっと、

 全くもって気付きもしなかったが…)



――――――――――――――――――――…

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