第2話
3月は別れの季節
伏せた瞳の数だけ涙がぽろり
風は南から北に向かって吹いている
暖かい風が運んでくるのは
新しい出会いか
それとも 運命的な出会いか
4月は出会いの季節
駅の北口から徒歩10分、
”
今年で創立100年を迎える伝統校
――――――――――――――――――――
「いよいよ魔法使う時がきたかー
ミズイロは適正、何だと思う?」
「魔法とか まだどーでもいーけど、
イザコザがあっても オレを巻き込む
なよ?
高校じゃ平穏に過ごしてーんだからさ」
――――――――――――――――――――
高校1年 イキオイ系男子
中学ではイザコザに巻き込まれまくっては
名をあげ、この地域では名前を知らない人が
いないほど 悪名高くなってしまった
謹慎の数は近所のコンビニ店舗数よりも多い
自ら売った喧嘩は無いが、
売られた喧嘩は59戦58勝1敗
・・・ただこの「1」は本人曰く
不可抗力だ
――――――――――――――――――――
高校1年 クール系男子
射沙波とは中学で知り合い
以降は相棒となる
落ち着いて見えるがキレると怖い
射沙波に巻き込まれた喧嘩は49戦49勝
ちなみに謹慎した数はゼロ
――――――――――――――――――――
「オハヨ
二人とも何組だった?」
二人に声をかけてきた
高校1年 たゆん×2 系女子
過去に射沙波の股間を蹴り上げて
失神させた経験あり
これが知る人ぞ知る「イザナミの1」
射沙波とは幼稚園からの幼なじみで
高校まで一緒とは腐れ縁以外の
何物でもないと思っている
ちなみに自称Cカップ
――――――――――――――――――――…
昇降口に貼りだされたクラス分けの
一覧表を見た後、
各々のクラスに移動する3人
その後、体育館にて入学式が行われ
理事長の挨拶が始まる
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