第1話入学式でトラブルに!?
ゲームが開始されました
世界を生成しています
少々お待ちください
機械音がうるさいオープニングが流れ始める
「・・・あれか、、」
オープニング聞き、今から何の乙女ゲームかを理解する
「竜令か」
竜令、またの名を竜と令嬢
正式タイトルが確か、、
【竜がいる世界で聖竜に懐かれました!?そしたら!平民の私が貴族の令嬢に!!】
面白かった。神げーではある、ただ俺にはあまりハマらなかったゲームだな
面白くはあった。面白くはあったよ。でもさ、主人公つまりは自分のアバターがゴミ
これ系統のゲームには、ある程度の道しるべとして、選択肢が出てくる時があるんだよ
その選択肢のほぼ全てが空気を読めていない
王子にため口で会話するな。悪役令嬢を叩くな。聖竜をもっと大事にしろ
本当に俺との相性が悪い選択肢が大量に出てくる
ただ、ストーリーはそこそこ面白いし、バトルシステムも面白かった
「ゲームが開始するよ。思考はそこまでだ」
「うお!びっくりした、、」
突如神と思わしき人の声が聞こえてくる
「クリア条件はいつでも確認出来るよ。特殊クリア条件もあるから目指してみろ」
「念じれば出てくる感じですか?」
「メニュー画面表示する時と一緒」
「理解した」
体が光に包まれた
「・・・お、始まったか」
あまり首を動かさずに、周りを確認する
場所は学園前の門。時期は春
周りには多くの女子と、数人程度の男性がいる
(やっぱこのゲーム、、女子の制服可愛いな)
そんなことを考えながら、自身の姿を確認する
(うん。主人公だな。確認も終わったし、動くか)
首を動かし、歩こうとした瞬間
(これはなんの記憶だ?こいつの人生が、、俺の頭に、記憶に)
頭の中にこの主人公の人生が流れ込んでくる
「・・・」
「そこの君、大丈夫かい?」
綺麗な顔立ちをした男、この国の王子が声を掛けてくる
「だ、大丈夫です。初めてこんな場所に来たので、、」
「!、そうか君か。聖竜に懐かれた女性は」
「エ!な、なんでそのことを!!」
「おっと、名前を名乗ってなかったね。私の名前はアルサ・ダイ・ヘルドルマさ」
わざとらしく。口元に片手を当て、口を大きく開く
「オ、王子様ですか!!」
「え?王子?」
「アルサ様がここに?」
「おっと、お忍びで来たのがバレちゃったみたいだ」
「あ、ご、ごめんなさい!!」
腰を90度に曲げ、しっかりと謝る
「大丈夫だよ。じゃあね」
「は、はい!また会いましょう!」
王子はその場から去る。その時に、クリア条件を確認する
【クリア条件、王子と結婚する】
《特殊クリア条件、鋼の心を達成する》
「ふぅ、、」
「あなた!!」
「ヒゥ!な、なんでしょうか!」
悪役令嬢が話しかけてくる。綺麗でロングな黒髪に、
ガラスと見間違う程に綺麗なレッド色のおめめ
「わたくしの婚約者に色目を使わないで貰えるかしら」
「こ、婚約者?」
「アルサ様のことよ!平民はそんなことも知らないの!!」
「ご、ごめんなさい!!」
右手に持っていたカバンを持ち上げ、顔を隠す
「オイオイ。怯えてるじゃないか」
「誰ですか!」
悪役令嬢が後ろに振り向くと
「・・・」
「フ、フルト様、、」
「??」
誰か分かってないふりをしながら、ゆっくりと鞄を下げる
「大丈夫かい?」
「あ、ありがとうございます、、」
「きょ、今日の所は許してあげますわ!!」
悪役令嬢はその場からそそくさと離れる
(あいつの名前なんだっけな。可愛らしい名前だったはずだが)
「あ、あなたは?」
「俺か?俺はこの国の第3王子のフルル・ダイ・ヘルドルマだ」
「だ、第3王子!?あの色欲魔の!?」
「ッ!」
王子の頬がピクリと動く
しかし、王子もカッコいいな。褐色肌と男らしい胸板がいいわ
「平民ですら、、その呼び名を」
「!!」
確かここで離れて、次会う時に謝罪すればいいんだっけな
大変だな。鋼の心に行くのは
鋼の心エンド。攻略対象全てに好意を向けられながらも、それを耐えに耐え
独り身で生きていくことを選ぶエンドだ
ちなみにエンディングで主人公は天使に連れて行かれる
伏線は無い。マジで唐突に天使に連れて行かれる
そのエンドを見てイラつかない心も大事なのだ。故に鋼の心
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます